勉強が楽しいのはどんなとき?

みなさんはどんなとき、勉強が楽しいと感じますか?「勉強が楽しいなんてとんでもない!」という人もいるでしょう。いや、そういう人がほとんどだとは思います。でも、成績が良い人たちはきっとどこかで勉強を楽しいと感じているはずです。どんなとき勉強を楽しいと感じるのでしょうか。生徒たちから教えてもらった答えをお届けします。

難しい問題が解けたとき

「問題が解ければ楽しいですよ、それは。」「分からないと、だんだんつまらなくなってきます。」成績は中学校までトップクラスだったYさん。彼女の勉強は「問題を解きまくる」といった感じでした。彼女が問題を解くスピードはとにかく速かったです。英語も、数学も、他の教科もすぐに取り掛かって問題を読み、すぐに答えるというタイプの生徒でした。鉛筆のコッコッコッという音が止まりません。渡したプリントがどんどん進んでいきます。

そんな彼女の答えが「難しい問題が解けたとき」です。特に、「他に正解者がいなくて自分だけ解けた」ときすごく嬉しくて、もっと勉強しようと思うと言ってました。そういうことが中学校のときに何度かあって、それで勉強がおもしろくなっていったようです。

納得できたとき

Kくんは「あー、そういうことか。なるほど、なるほど。あー、はいはいはいはい。」という相づちが特徴的でした。Kくんはよく質問に来てました。「問題の解き方が納得できる」というのが嬉しいようでした。「ぼくは記憶力がいいほうだと思う。だから、解き方が納得できなくても暗記でテストを乗り切れてしまう。」Kくんのような生徒は結構います。「でもぼくには応用力や発想力がないから、実力テストや模試の問題が解けない。そういうのを鍛えてくて塾に来た。」と言っていました。友だちと話したり、先生と話たりすることでそういう力が磨けると思っていたようです。私も本当にそう思います。納得できればうれしいし、応用力や発想力に繋がります。発想力を磨くには一人で勉強しているだけでは限界がある気がします。他の人の考え方に触れることが大事なのです。

テストでいい成績だったとき

Mさんは中学校での成績がいつも480点以上で、ほぼ1位だったので「塾に来る必要ないじゃん。」と女の子の友達によくからかわれていました。丁寧に勉強するといったタイプで、性格も優しく、男女問わず友達が多い子でした。Mさんが一番うれしいのはやっぱり「テストの点数が良かったとき」なのだそうです。優しいMさんでしたが、「わたしは負けず嫌いだと思います」と自分を評していました。テストのために、毎日結構勉強していると思う。塾に来ると自分で勉強するときより勉強がはかどる。理解もすすむ。しかも、塾の日は絶対2~3時間勉強できる。それが自分の力になっている。テストの成績がいいととても嬉しい。努力して本当に良かったと思う。

「テストでいい成績だったとき」は多くの子どもたちがやる気になるようです。だから、なんとか点数に結びつくような授業をするように心がけています。

今回は成績の良かった3人に登場していただきました。何かの参考になれば幸いです。しかし、ここでもう一つだけ書いておかなければならないことがあります。それは「勉強は楽しい?」と聞いたときに返ってきた言葉が3人とも「楽しくはない」だったことです。その答えを聞いたときは意外でした。これだけ、成績が良くて、よく勉強する子たちでも勉強は「楽しくは」ないんだな。「そりゃ楽しいこともあるけれど、辛いことがほとんど」ということでした。私には楽しそうに見えたのですが、違っていたようです。でもそれが子どもたちの本心だと思います。

「辛いところを我慢して勉強して、少し楽しいことがある」という感じなのでしょうね。楽しく感じられる部分が少しでも多くなるように、私も工夫していきたいと思います。

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