わたしの大学受験 数学編

今回は、大学受験のときの数学の勉強法について書きたいと思います。成績を上げるためにいろいろと試しましたが、成果があったなと思えるものです。

■数学を4点から100点に成績を上げた勉強法

その当時の数学の点数はほぼ赤点でした。一番ひどい点数は4点だったはずです。

英語は、まだ少し見込みがあったのです。中学の時に頑張ったおかげで、50点ぐらいは取れていました。授業の内容も理解できていたのです。

しかし、数学はそうは行きませんでした。学校の授業がほとんど理解できなかったのです。理解できない授業を集中して聞くことはできません。「このままではだめだ、集中しよう」と思ってはいても、ついつい別のことを考えたり、眠くなったりしてしまいます。とりあえず黒板だけはノートに写すという状態でした。

そんな私でしたが、8ヶ月後の模試の数学で100点をとることができました。そのときにやった勉強のやり方を書きたいと思います。

当時はなぜ、なんのためにその計算をするのか、どうして次の式がその形になるのか、疑問がありすぎて、先生の話について行かれない状態でした。成績のいい友達に相談すると、「とりあえず暗記しろ!」と言われました。しかし、理解できていないものを暗記することができません。それが私の弱みでした。理解できないと、もやもやして勉強が先に進まないのです。

■ラジオ講座

ですから、自分の力だけで数学を勉強するのはとても大変でした。 そのとき一番役に立ったのは「ラジオ講座」でした。

ラジオ講座は当時は朝5時からFMで放送されていた大学受験をする高校生向けの放送です。国語、数学、英語の教科を1日25分で2コマ、予備校の先生が大学入試の問題を解説してくださいます。テキストも月刊で出ていました。

私の利用法は、放送される大学入試の問題を、前日までにほぼ完璧に予習をするということでした。その予習の際には、教科書や参考書を使って調べてもよい、というルールにしました。なにせ、ほとんど何も分からない状態から予習しなければならないので、自分の力だけで問題を解くことは不可能です。ですから「この問題は教科書のどこに書いてあるんだろう?」「こっちの参考書ではどういう解説がしてあるんだろう?」というふうに調べなければ予習はできませんでした。そして、参考書のやり方を参考にして、自分のなりの答えを作成します。つまり、参考書の解答のマネをして自分の解答を作成しました。放送中の解説が、自分があらかじめ調べてあったやり方と同じだととても嬉しかったのを覚えています。違うやり方だったときも、「なるほど!」と納得できることが多かったです。自分で調べてあったからこそだと思います。

ラジオ講座でやった問題が理解できたら、あとは教科書や参考書(チャート式)で基本問題を復習して、理解を深めるようにしました。

そういうことを繰り返しているうちに少しずつ学校の授業にもついていけるようになっていきました。

その頃から、学校の数学の先生に疑問に思ったことを質問しに行くことも増えました。そのとき先生に「君の考え方は筋がいい」と言われたことがとても嬉しくて、調子に乗って勉強したのを覚えています。この先生の言葉は次の勉強のやる気につながりました。

■数学は疲れるど、面白い

多少疲れていても英語の和訳や、古典の音読はできるのですが、数学の予習はそうは行きません。疲れていると勉強できないのです。ですから、学校から帰ってまだ疲れていないうちに、数学を勉強する必要がありました。数学を勉強したあとはぐったりしていたのを覚えています。あまりに頭を使いすぎて、頭痛がすることもしばしばでした。

でも、このときにどんどん数学が好きになっていきました。答えに必ず理由があって、正しい考え方をすれば、頭のいい人たちと同じ答えにたどり着くというところに「公平さ」を感じたものです。馬鹿な自分でも正しい考え方を身につければ、正解にたどり着くことができる、という事実に希望を持てました。

「数学って面白いな」とも思えました。受験勉強が終わったら、点数を上げるための勉強じゃなくて、しっかり数学の勉強をしようと決めました。今、塾講師をしているのも、このときの経験があるからです。

高3の夏休み明けのマーク式の模擬試験で100点をとることができました。そしてこのあとの模擬試験でもほぼ100点でした。頭のいい人達と数学の話で盛り上がれるようになったのが嬉しかったものです。

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