勉強を楽しくする3つの工夫

成績が良い子たちは、勉強をいやいややることはありません。むしろ勉強を楽しんでいます。「楽しい」と思えれば、なんでも上達していくものですよね。今回は勉強を楽しくするためのコツをご紹介します。

■1 興味をもったら、どんどん調べる

学校で授業を受けているとき、テレビを見ているときなど、私たちは毎日いろんな情報を手に入れています。その中で自分が「おもしろい」と思ったことや、「なんで?」と疑問に思ったことはどんどん調べるようにします。たとえそれが中学の範囲でなくても、また大人も知らないようなことでも、どんどん調べてみます。調べることでますます知りたくなっていきます。

人間は「知りたい」と思ったときに、もっとも良く覚えられます。少し古いですが、ポケモンのキャラクターの名前は、誰が教えるわけでもないのに、子どもたちはどんどん覚えたものです。

Yさんは「なぜこの英文はこんな日本語訳になるんだろう。」と、英語の文のしくみに興味を持ちました。彼女は先生に質問したり、参考書を呼んだりしてどんどん知識を深めていき、短期間で驚くほど英語の成績を伸ばしました。

Sくんは学校の勉強はほとんどできませんでした。数学、英語は40点台。しかし理科の生物分野だけは異常なほどの興味を示しました。グッピーや珍しいトカゲを飼っているのだそうです。動物の単元のテストだけ非常に良い点数でした。

面白い事はたくさんあります。学校の勉強に限らず調べてみるとよいでしょう。その結果として、学校の勉強がよく分かることもたくさんあります。

調べる方法としておすすめなのが、図書館や書店に行って関連する本を読むことです。今はインターネットですぐに答えを得られる時代です。しかしあえて、図書館や書店に行ってみて欲しいのです。書店に並んだ本の背表紙を見ていると、いろんな本があります。そこにおもしろいことがたくさん書かれているのだと思うと、わくわくしてくるものです。そういう感覚は、勉強にとって大きくプラスになります。

■2 毎日続けて習慣化する

毎日続けることもまた、勉強の楽しみの一つになります。問題集を解くという行為が楽しみである子どもも多いのです。問題集がどんどん終わっていくのが気持ちいい、と言います。テレビやYouTubeを見ていてもつまらない、何か勉強したい、問題集を解きたいといいます。こういう生徒の成績が良くないはずがありません。勉強することが習慣化してしまっているのです。勉強が楽しいというより、勉強していると落ち着く、というほうが正確でしょうか。

例えば、9時から10時までは勉強の時間、と決めて毎日スマホやダブレットをしまい、テレビを消して、問題集なり参考書なりに向かうようにします。しばらくすると、その時間は勉強していないと落ち着かない、という状態になります。こういう習慣は自分を大きく成長させます。最初は苦痛なものですが続けることです。

この習慣を獲得する上で一番の敵はやはりスマホでしょう。スマホでゲームをしたりYouTubeを見たりしていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。そして、真剣に何かやろう、という気持ちがそがれてしまいます。勉強すると決めた時間になったらスマホをしまう。これが勉強を習慣するための近道です。

■3 目標を持つ

Tくんは、理科が好きではあるのだけど、成績はいまひとつという生徒でした。彼が高校受験の前に「先生、おれ、入試の理科で100点取ります!」と宣言したときは驚きました。さすがに入試で100点は無理だと思いました。お母さんによると、それ以降は家で猛勉強していたそうです。塾でも質問がなかなか終わりませんでした。そして、入試ではおしくも1問ミスして96点でした。70点から80点の普段のテストに比べるとかなりの進歩です。真剣に努力する彼の姿はとても充実しているように見えました。

「今度のテストの学年順位を5位にする」とか、「400点以上とる」とか、「数学は絶対誰にも負けない」とか、「気象予報士になれるくらい天気のことを勉強する」とか。自分がわくわくするような目標がいいと思います。他にも「数学検定」「漢字検定」「英検」などを目標としてもよいでしょう。

いったん目標にしてしまえば、努力が楽しくなるし、思いのほか早く達成できてしまうものです。

例えば、Nさんは中学3年生までに英検準2級をとる、という目標を立てました。部活動もあるし、学校の勉強もあるし無理じゃないかなと思ったものですが、毎日少しずつ問題集をすすめて、あっさりと中3の最初に合格してしまいました。すると、その友達も、僕もわたしもと続いて合格し、もはや中学生で英検準2級は珍しいものではなくなりました。もちろん彼らの努力があってこその合格だったのですが、目標をはっきり定めることがその第一歩だったことは間違いありません。

Copyright(c) 2022 悠学館 All Rights Reserved. Design by http://f-tpl.com