勉強の悩み相談室

今まで保護者の方から相談されたことと、その答えをいくつかご紹介します。

Q 子どもに勉強のやる気がないのですが。

実は、ほとんどの子どもは「勉強したい」と思っています。「成績がよくなりたい」と思っています。しかし、勉強に気が向きません。それには、もちろん子どもによって様々な理由があります。それを大きく分けると3つのうちのどれかになる気がしています。

疲れている

疲れている子は本当に多いです。塾の授業でも眠そうな子はたくさんいます。ただ、勉強や部活動での疲れは、好ましい疲れだと思っています。成長の過程では多少無理したほうが、知力や体力がついていくからです。ただ、それ以外の疲れが問題です。今はスマホが原因の疲れが多いです。ゲーム、SNS、YouTube・・・。これらの見過ぎ、やりすぎで疲れてしまうのです。大人も中毒になる人がいるくらいですから、子どもが管理するのは大変です。塾の生徒の話によると、オンライン対戦ゲームで夜遅くまで起きているのは普通だそうです。驚いたことに、親が寝静まった深夜1時から友達とゲームを始めて、朝5時までやり続けるということもあるようです。能代でもそんな事が起こっているのですね。これでは疲れて、昼に眠くなるのも当然です。スマホは時間制限や、テストの点数が取れていなければ使用禁止の約束をするなど、上手に管理する必要があります。

友達関係で悩んでいる

こんなことがありました。いつもはうなずきながら熱心に授業を聞いているAさんが、最近勉強に集中できてないのです。みんなが帰ったあとで理由を聞いてみると、目を真っ赤にして「今、友達から無視されてる」と、泣き出してしまいました。友達関係がうまく行かないのは、10代の子どもたちにはかなりつらいです。しかもよっぽどでないと親や先生には言いません。自分で解決しようとして、悩んでいる。夜も眠れない。そういうときは、勉強には気が向きません。子どもたちが自分自身で解決すべき問題なのですから、少し見守ってやるのがいいと思っています。大抵は時間が解決してくれます。Aさんも元気になりました。「無視されてるのが気にならなくなった」とのことです。

勉強が分からなくなっている

学校で習うすべてのことが理解できれば、勉強に集中できると思います。分からないことがあるのが問題なのです。この「分からない」への対処の仕方を間違うと、どんどん「分からない」が増えていってしまい、勉強へのやる気が失われていきます。

最初は分からないことは少しです。その少しのうちに、分からないことを潰していくのです。具体的には日々の復習、問題演習の中で分かっているかチェックしていくのが良いと思います。

分からないことが分かるようになるのはとても嬉しいものです。そのような壁を乗り越える経験は、子どもたちにとって貴重なものです。しかし壁が大きすぎると、乗り越えられません。小さな壁を乗り越える経験を増やして大きな壁に挑戦できるように調整してあげる必要があります。

大きな壁を乗り越える経験を通じて子どもたちが自分に自信を持てるようになって欲しいと思っています。

Q勉強はしているのですが、成績が上がりません

家で勉強している時間は長いのだけれど、点数が伸びていかない、というのはよくあるケースです。Bさんがまさにそんなタイプでした。数学の点数は平均点よりは上だけど、70点80点あたりから上に伸びていかれないというケースでは、理解が足りていない事が多いです。あるいは、学校の全校テストや高校の考査では点数が取れるけれど、実力テストや模試では点数が下がってしまう。問題練習はしてあるので練習した問題が出題されれば解けるのですが、形式が変わると対応できないのです。どういう考え方をすれば解けるのか、思い浮かばない。いわゆる応用力がない。

応用力がない子は、早い段階で学び方を変える必要があります。「なぜそう言う計算になるのか」「なぜ、そういう解き方になるのか」「どうしてそのような発想になるのか」という視点を持つことです。友だちと話したり、先生と議論したりするのが有効です。問題集を解いて、答えを暗記するだけではなかなか伸びていきません。「なぜ」を考える習慣が、理解力、応用力を伸ばしていきます。

Copyright(c) 2022 悠学館 All Rights Reserved. Design by http://f-tpl.com